また,財務分析には,収益性分析・安全性分析・生産性分析・成長性分析等々の手法があり,経営分析の手法として,財務の教科書で説明されている。
しかし,この手法は、会社の財務の特性を教えてくれるが,決定的な問題点を示してくれないことが多い。なぜなら,すべての会社はユニークであるために財務分析の結果がどのように計算されても、会社の財務の特性が漠然とわかるだけで,どうしたらいいかまではわからないことが多いのだ。
営業利益ベースで赤字となっていなければ、会社の業績がよくないことは自明である。また,総資本利益率が悪ければ資本効率がよくないこともわかる。当座比率が高ければ,倒産するということはなさそうだ。
これくらいのことはなんとか読み取れるが,財務分析の数値の羅列を見るだけでは,会社のどこがダメなのか,さらに焦点を絞ることは難しい。
では,どのようにして会社の財務体質を分析すればよいのだろうか。
会社の財務諸表を,時系列で分析するのである。時系列で会社の財政状態,経営成績を分析することによって,会社の実態を鋭く分析することが可能となる。
たとえば、黒字であった時期から,赤字に転落した時期を分析することによって,どこに問題点をあるのかを検討することができる。創業問もない会社を除いて,いかなる会社も黒字であった時期があるはずである。さもなければとうに倒産している。そのよかった時期と,現在の悪化した状況を比較して,問題の所在を把握することができる。
